ここでは、京都芸術大通信の学部・学科・コースを解説します。
京都芸術大学の通信には芸術学部の下に「芸術教養学科」「文化コンテンツ創造学科」「芸術学科」「美術科」「環境デザイン学科」の5学科が開設されており、さらにその下に合計20のコースが設けられています。
京都芸術大はその他の一般的な大学と違い、通学課程と通信課程で開設学科・コースの構成が大きく異なります。通信制にしか開設されていないコースも数多く存在する点が特徴です。
また、2025年より陶芸コースを除く19コースが通学不要で卒業できるシステムに変わり、頻繁に新しい学科やコースが開設されるなど、通信課程に非常に力を入れていることがわかります。
多くが通学不要で卒業可能ですが、学問領域は美術大学らしく実践的な内容も多く、各分野のプロフェッショナルを講師に招いているコースや、京都ならではのスクーリングを実施しているコースなどもあり、それぞれ特色のあるコースが集まっています。
京都芸術大学(通信教育部)の学部・学科一覧
芸術学部 芸術教養学科
学生データ
2026年度 1年次入学者数:378 名
2026年度 3年次編入学者数:214 名
2026年度 在学者数:3,008 名
2025年度 卒業者数:388 名
芸術教養学科 概要
芸術教養学科には「芸術教養コース」「博物館学実践コース」の2つが開設されています。博物館学実践コースは2027年開始予定の新設コースです。
芸術教養コースはもともと「手のひら芸大」として、完全オンラインで卒業を打ち出していた教養系のコースです(現在は他学科でもオンライン卒業が可能となり、「手のひら芸大」という通称も使われなくなりました)。
生活や暮らしの身近な対象から学びを進めていくことで、日常にも活かせる芸術的能力を身につけることができる点が特徴です。
芸術教養コース
芸術教養コースでは、基礎的な芸術の知識から音楽や色彩といった暮らしに身近なアートやデザインの実践例まで幅広く学び、「モノの見方・感じ方」を変え、仕事や生活に芸術を活かすことをめざします。
文化やコミュニティの構造から問いを発見し、改善の方法を検討するなど、日常で活かせるデザイン思考を身につける事ができます。動画教材は「日曜美術館」などを制作するNHKエデュケーショナル等の協力による素材も使用しています。
【 カリキュラムの流れ 】
・全十章の動画教材でコースでの学び方を深く理解し、レポートにまとめる。
・仕事や生活の中ですぐに活かせるデザイン思考について、さまざまな領域で活躍する専門家から教わる。
・ウェブマガジン「アネモメトリ」を活用して今日的なデザインや伝統文化の活動を知り、先行研究の調査や比較を行うことで、いまを読み解く。
・ジャンルや観点の枠組みの中で自らの考察対象を調べ、ディスカッションを実施し、成果をレポートにまとめていく。
科目の例
芸術教養講義(デザイン思考・時間のデザイン・空間と日本文化・編集の考え方・問いのデザイン・伝統文化の成り立ち・年中行事・歴史的空間・文物の蒐集と展示・文化的交流・対話のデザイン・伝統文化と対話)
芸術教養研究(今日のデザイン芸術活動・時間と空間の個別例・文化史的検討・伝統的な技術や産業・社会的な芸術活動)
芸術教養演習(デザイン芸術活動の調査報告・芸術資源やデザイン実践の調査報告)
博物館学実践コース
博物館学実践コースでは、博物館学の知識や方法を基盤としながら文化的活動としてミュージアムを捉え、身近な対象の観察・調査を通してその価値を共有する力を育みます。2027年に開設する新しいコースです。
収蔵された資料だけでなく、暮らしの中にある資源にも目を向け、そこから社会を読み取る学習をおこないます。博物館学に加えて、デザインやアートライティングの視点も取り入れ、研究アプローチの幅を広げていきます。
【 カリキュラムの流れ 】
・ミュージアムを入口として文化や社会への関心を広げ、身近な出来事やモノに問いを見いだすことで学びの土台を築く。
・多様な事例から文化を支え地域へ還元するミュージアムの活動を学び、資料の発見や記録・展示・教育の役割を理解する。
・収集・展示・保存・マネジメントなど手がかりに身近なフィールドで資料を発見し、観察・調査・考察を重ねることで多角的に物事を捉える力を養う。
・フィールドワークや演習を通じて新たな価値を見いだし、情報発信や対話を通じて、自らが文化の担い手として社会とつなぐ活動を構想・実践する。
・大学付属の美術館や芸術館での博物館実習を通じ、一般客が来場する実際の展覧会をつくりあげる体験から現場を実践的に学ぶ。
芸術学部 文化コンテンツ創造学科
学生データ
2026年度 1年次入学者数:1,583 名
2026年度 3年次編入学者数:1,156 名
2026年度 在学者数:4,833 名
文化コンテンツ創造学科 概要
文化コンテンツ創造学科は「音楽コース」「イラストレーションコース」「映像コース」「グラフィックデザインコース」「書画コース」「食文化デザインコース」「文芸コース」の7コースが設置されています(「アートライティングコース」も設置されていましたが、2026年より募集停止となりました)。
環境デザイン学科とともに2025年4月から開始した、新しい学科です。
様々なメディアを通じて共有される作品や、美的価値の創出に向けた専門的教育が行われています。それぞれの分野のプロが講師として指導にあたっている点や、本格的な内容でありながら初心者でも学習しやすいカリキュラムを組んでいる点が特徴と言えます。
音楽コース
音楽コースでは、DTMによる制作や音楽の歴史についての学習を通して音楽制作の技術・発想力を実践的に修得し、音楽で社会とつながる「音楽力」を身につけます。国内唯一となる通学不要の音楽コースとして、2026年に開設されました。
DTMによる音楽制作を軸に初心者からクリエイターまで学ぶことができます。また、現役クリエイターが専門的な技術を伝える動画教材により深く学べる点も特徴です。
【 カリキュラムの流れ 】
・音楽の基礎知識や思考方法を学び、音楽表現の初期衝動である「気づき」や、生活の中から音楽を生む「着眼力」を養う。
・本格的な音楽制作を修得し、第一線で活躍するプロフェッショナルの解説からサウンドづくりや編曲のノウハウを学び、音楽表現を磨く。
・音楽をつくるだけでなく届ける方法についてプロから学び、自身の音楽を社会に伝えるための発想力や思考力を身につける。
・学びの集大成として社会に発信する音楽を制作し、音楽をさまざまな角度から捉える「音楽力」の実践に取り組む。
科目の例
【 音楽演習 】
作曲入門 / 作詞 / 作曲 / レコーディング / 編曲 / ビジュアル・プロデュース / 音楽と映像
【 音楽 】
音楽入門 / 音楽のしくみ / 音楽と社会 / 制作の源泉 / 音楽でデザインする / 音楽ビジネスの構造 / デジタルマーケティング
イラストレーションコース
イラストレーションコースでは、プロクリエイターによる現場主義の講義を通じて「絵の基礎」から「最新技術」までを学び、多彩な科目を通じて表現力と発信力を高めながら創作活動の選択肢を広げます。
現役で活躍するイラストレーターやアニメーターが、プロならではの現場目線で指導にあたります。また、「pixiv」を運営するピクシブ社と共同開発したオリジナル教材を使用している点も特徴です。
【 カリキュラムの流れ 】
・クロッキーやデッサンで描く方法や構図などを学習し、ペイントソフトの使い方も体験しながらイラストレーションの基礎知識と技術を身につける。
・1年次で身につけた基礎力をもとに実践的なイラスト制作を体験し、社会と自身との接点を意識しながら作品を外へと発信する。
・業界の基本知識やプロの現場で使われている知識を学び、ビジネスシーンを理解することで、表現を社会に活用する力を養う。
・学びの集大成として自分自身の発見を形式化した独自のイラスト表現に取り組み、作品を発信する。
科目の例
【 デザイン基礎 】
美術解剖学 / レイアウト・構図
【 イラストレーション演習 】
メインビジュアル / キャリア論 / 世界観表現・コンセプトアート / アートディレクション / ビジュアルストーリーテリング / ゲームイラスト
【 イラストレーション 】
デジタル演習 / クロッキー(ヌード・着衣) / 色彩基礎 / 人物キャラクター基礎 / イラスト実習 / 背景画 / 業界知識・情報発信 / デジタル着彩 / デフォルメ表現 / コンテンツプロデュース / キャラクターデザイン
映像コース
映像コースでは、映像理論を体系的に学びながら表現技術と創造性を磨き、技術の先にある「映像力」を習得することで、自己表現にとどまらず社会を変える創造性を身につけます。
専門的な機材を使わず、スマホのカメラ機能や編集ソフトを使って作品課題に取り組みます。また、フジテレビと共同開発したオリジナル動画教材を用い、映像作家・プロデューサー・クリエイティブディレクターなど幅広い分野から講師が集結している点も特徴です。
【 カリキュラムの流れ 】
・映像の歴史や言語を学び、プロの解説を通じてジャンル別の映像が持つ可能性や社会的意義を探求し、映像思考という新たな着眼力を磨く。
・デジタル映像制作の手法や企画開発を学び、簡単な映像制作の実践を通して、映像を「見る」から「作る」ための基礎力を身につける。
・映像が社会に与えた影響や社会的意義を学びながらオリジナルの企画書を作成し、映像を通じて自身が何を表現したいのかを探求する。
・卒業制作を通じて自分自身や社会と向き合うことで、映像と自身のつながりをより確かなものへと昇華させる。
科目の例
【 映像講義・映像基礎 】
コンテンツビジネス論 / 映像と向き合う / 映像思考概論
【 映像演習 】
企画のつくり方 / 技術を知る(撮影・照明 ・ 編集・サウンド ・ モーショングラフィックスと応用) / シナリオライティング演習 / アイデアをデザインする
【 映像 】
映像学入門 / 企画の方程式 / 映像制作概論(ミュージックビデオ・広告 ・ エンターテイメント・コメディ ・ ドラマ・映画 ・ アニメーション ・ ノンフィクション ・ メディアとアート) / シナリオライティング論 / 社会を変える企画
グラフィックデザインコース
グラフィックデザインコースでは、平面表現を中心に視覚コミュニケーションとしてのデザインを学び、多様化するライフスタイルや社会の課題をデザインによって解決する力を身につけます。
グラフィックデザイナー初心者も安心して取り組めるようコンピュータ基礎からスタートし、高度な専門知識・表現技術まで段階的に修得することでデザインを幅広く学びます。
【 カリキュラムの流れ 】
・タイポグラフィ、ピクトグラム、ウェブデザインなどの課題を通し、グラフィックデザインの基本知識や表現方法を修得する。
・知識と技術の修得を重ねて表現力を磨き、企画や編集に必要な発想力と構想力を学びながら、アイデアを生みだす力を身につける。
・エディトリアルや広告、プロモーションなど実践的な課題に取り組み、実社会とデザインの関わりを考えながら表現スキルを高める。
・学びの集大成としてグラフィックデザイン表現を追求し、新鮮なアイデアとビジュアル表現の融合による、新しい時代のデザイン表現に挑戦する。
科目の例
【 デザイン基礎・グラフィックデザイン基礎 】
ビジュアル表現基礎 / 印刷の基本 / デジタル&Web
【 グラフィックデザイン演習 】
タイポグラフィ / フォトディレクション / ロゴデザイン / グラフィックデザインの系譜 / 情報編集 / プランニング・ディレクション
【 グラフィックデザイン 】
タイポグラフィ / ピクトグラム / アイデアの基礎 / CG基礎(Illustrator ・ Photoshop) / レイアウトデザインと文字組 / コピーライティングと広告 / モーショングラフィックス / インフォメーショングラフィックス / 観察発想アイデアの基礎 / ブランディングデザイン / パッケージとプロモーションデザイン / アドバタイジングデザイン / エディトリアルデザイン / ユーザー体験とインターフェイスデザイン / 映像表現 / サインデザイン
書画コース
書画コースでは、中国から日本へと伝わってきた「書画」の歴史をひもとき、これまで培われてきた伝統を軸に筆と墨で幅広く表現する力を身につけます。
一流の書家・水墨画家が講師となり、それぞれ同時に学ぶカリキュラムとなっています。書画の基礎となる書法・画法から、抽象表現・現代アートとしての書画にいたるまで、幅広く体系的に学ぶことができます。
【 カリキュラムの流れ 】
・書画の古典から筆法・墨法・余白の美などの芸術的特性を理解し、芸術論の学習や古典作品の臨書、臨写の体験を通して理論と実践的な学習を進める。
・基礎的な技法修得を重ねながら、多くの古典表現が持つ作品全体を流れる雰囲気を理解し、新たなイメージの発想力や表現力を高めていく。
・書と画から選択して専門の専攻に分かれ、自身の興味のもとに表現の核となる部分を見つけ出し、作品化へ向けて制作を試みていく。
・修得した表現技法に新たな視野を加え、意識しなかった要素・領域とともに専門性を深めながら卒業制作の作品を完成させる。
科目の例
【 書画講義 】
書画同源 / 書画論 / 素材と表現 / 余白論
【 書画演習 】
書法 / 画法
【 書画 】
篆書法・隷書法 / 構図と空間 / 行書法・草書法 / 素材と表現 / 紙・墨の特性と筆墨表現 / 楷書法・創作法 / 画稿と創作 / 書と絵画 / 古典表現 / 書とデザイン / 書と美術 / 抽象表現 / 水墨表現と現代性
食文化デザインコース
食文化デザインコースでは、食を文化芸術として捉えて幅広い知識を得るとともに、多様な現場や人につながる学びを通して食の持つ価値や魅力を再発見し、新たな体験や感動を創り出して社会に届ける力を身につけます。
「ライフデザイン」「ビジネスデザイン」「体験デザイン」の3つの側面から食を領域横断的に探求し、食を通して社会・人生を豊かにすることを試みます。
【 カリキュラムの流れ 】
・食と文化に関わる多様な視点やおいしさを感じる仕組み、食生活を支える社会のつながりなどを学び、奥深い食の世界についての理解を深める。
・様々な食の価値を見出し伝える力を身につけるとともに、コミュニケーションの役割を持つ食の力を活かして実践的な食体験デザインを学ぶ。
・ビジネスや地域づくりなどの実践から専門性を高め、持続可能な社会のための未来思考力や企画力、メッセージを届ける表現力を身につける。
・学びの集大成として自分なりのテーマ設定から調査・分析・企画・制作を行い、人や社会に豊かさを育む価値創造に取り組む。
科目の例
【 食文化デザイン基礎 】
おいしさの科学 / 味覚の科学 / 食の鑑賞法 / 持続可能な食との関係
【 食文化デザイン演習 】
フードデザイン基礎 / 食卓の民俗学 / フードデザイン実践 / おいしさの食体験デザイン / フードメディア / 食の地域価値共創
【 食文化デザイン 】
食文化デザイン入門 / 食べるということ / 日本の食らしさとは / 世界の食探究 / 日本の食と知恵 / 食の器と道具 / 食美学 / 食の未来ビジョン / フードビジネス構築 / ガストロノミーツーリズム
文芸コース
文芸コースでは、文芸の広く豊かな世界を知るために様々な表現世界を深く読み、理解して楽しみながら、自らの言葉で表現することを通して、人生を豊かにする「伝える力」を身につけます。
エッセイ・小説・批評・古典・トラベルライティングなど、ジャンルや時代・国を問わず、様々なタイプの文芸を学びます。指導に当たるのは、小説家・ジャーナリスト・編集者など、現役の書き手やスペシャリストたちで、プロならではの鋭い指摘や深い洞察力で学びを支えます。
【 カリキュラムの流れ 】
・さまざまなジャンルの文芸作品を読んで文章の基本を学び、作品の作られ方・書かれ方を探求しながら自分で作品を書くことに挑戦する。
・小説にとどまらず、ノンフィクション文学やエッセイ、詩や俳句・短歌などの名作に学び、文芸で表現できるものを様々に実践する。
・言語を用いた表現から自分のテーマを見つけ具体化し、教員の指導や学生同士の意見交換を通して各自のテーマを深く多角的に検証していく。
・学んだ成果を表現として完成させるため限られた時間の中で作業に取り組み、表現者として歩み続けるための卒業制作を完成させる。
科目の例
【 文芸特講 】
文章表現の構造と技法 / 文脈を読む / 古典を読む / 小説の構造と技法 / 編集の構造と技法 / 小説を読む
【 文芸演習 】
対象を観察して書く / 小説を書く / 文芸批評を書く / エッセイを書く / 自分の主張を交えて書く
芸術学部 芸術学科
学生データ
2026年度 1年次入学者数:155 名
2026年度 3年次編入学者数:247 名
2026年度 在学者数:2,048 名
2025年度 卒業者数:231 名
芸術学科 概要
芸術学科には「芸術学コース」「歴史遺産コース」「和の伝統文化コース」の3コースが設置されています。芸術論・美術史・歴史・文化財・伝統文化といった専門的な学習を通じて、学芸員や研究者など専門性の高い職業人の養成が行われています。
芸術教養学科と同様に教養色の強い学科ですが、京都という地の利を活かした歴史や伝統に関する実践的なカリキュラムが特徴と言えます。
各コースが独自に設けている科目の他に、学科の共通科目も設けています。以下がその例です。
共通科目の例
芸術学基礎 / 美術史学基礎 / 京都学入門 / 史料学基礎 / 史料講読基礎 / 日本文化の源流 / 日本文化と東アジア / 日本の生活文化 / 芸術学概論 / 美術史学概論 / 日本美術論 / 西洋美術論 / アジア美術論 / 音楽文化論 / 京都の歴史 / 文献資料講読 / 京都学研修 / 江戸の歴史 / 詩歌と日本文化 / 伝統芸能と工芸 / 室礼ともてなし / 伝統芸能の諸相 / 花道文化の展開 / 伝統文化の空間 / アカデミックスキル入門 / 史料講読応用 / 古文書入門 / 歴史遺産 / アカデミックスキル実践(ディスクリプション・民俗の調査方法)
芸術学コース
芸術学科では、美術史や芸術理論の専門的な学びを深化させながら、芸術作品の見方を深める知識と感性を養い、自身の方向性に応じた本格的な研究技術や思考力を身につけます。
幅広い地域の美術史や特性を考察し、芸術学の基礎を全方向から学ぶことで、これまでとは違う視点からより深く芸術作品を理解できるようになります。また、コースでの学習と並行し学芸員課程を受講して芸術普及をめざす人も多くいます。
【 カリキュラムの流れ 】
・基礎的な美術史科目をはじめ多彩なジャンルに触れ、芸術学という学問やその学び方を理解し、幅広く奥深い芸術の世界を体感する。
・近現代美術にいたる世界の美術史やアジア・日本の美術、美学・表象文化・音楽論などの芸術論など、基本から専門性の高い内容まで幅広く学ぶ。
・美術史や芸術理論などの専門的な学びを深めて自分の方向性を定め、テーマ設定・論文の書き方・芸術活動手法など、卒業研究に必要な技術を身につける。
・「芸術」の広い領域からテーマを選んで卒業研究に取り組み、教員による個別指導でじっくりと内容を練り上げながら完成させる。
科目の例
【 芸術論 】
芸術学入門 / 芸術鑑賞(日本・東洋・西洋) / 美術館・博物館の教育普及
【 芸術学 】
美術資料の読み方(日本・東洋・西洋) / 芸術理論(芸術環境を巡る諸問題・芸術学原論〔祭礼と感性〕・舞踊論・表象行為論・芸術と科学) / 芸術史(写真の諸相・西洋芸術史の諸問題・日本芸術史の諸問題・東洋芸術史の諸問題・西洋音楽の諸相)
【 芸術学資料論 】
資料の講読(日本・東洋・西洋)
【 芸術学演習 】
美術批評
歴史遺産コース
歴史遺産コースでは文化遺産を深く学び、過去から託されたものを確かに未来へと引き継ぎ未来へ継承する道を学びます。
京都という地の利を生かし、現地を実際に歩き歴史を読み解く学外スクーリングが多く実施されている点が特徴です。古文書、掛け軸、巻子、仏像などの実物に触れて調査したり、膠や漆など伝統的な素材を使った修理作業も学べます。
【 カリキュラムの流れ 】
・日本の歴史文化を学ぶうえで基本的なことがらを学習し、京都や鎌倉でのスクーリングを通してほんものの歴史に触れ、歴史遺産を研究する意義や目的を体感的に学びとる。
・文化財の素材や構造、環境を知り、生活や文化などをいろどってきた「もの」が文化財として遺されてきた背景や文化財保存について実践的に学ぶ。
・歴史を研究するうえで不可欠な史料を読み解く力をはじめ、古文書の具体的な調査方法や美術資料・民俗資料の取り扱い方法などについて実践的に修得する。
・身近な歴史や地元の文化遺産など自由な題材から自分にとって大切なテーマを掘りさげ、研究成果を卒業成果物にまとめる。
科目の例
【 歴史遺産学 】
京都学 / 文化遺産入門 / 考古学研究 / 文化財保存修復概論 / 世界遺産学 / ものとこころの歴史遺産
【 歴史遺産フィールドワーク 】
中世鎌倉を歩く / 京都大原を訪ねて
【 歴史遺産 】
文化財の保存と活用 / 文化財と保存修理 / 世界遺産比叡山延暦寺 / 美術品の調査方法 / 民俗文化の調査方法 / 中世~近世活字史料の読解
和の伝統文化コース
和の伝統文化コースでは、日本の伝統的な文化や芸術の内面にある存在価値を深く考察し、私たちの文化を見つめ直しながら日常に活かせる生きた教養を学びます。
能楽、歌舞伎、茶の湯、生け花など、様々な伝統文化について「実技」と「心」の両面を学び、狂言師、作庭師など、その道の達人をスクーリング講師に招聘するなど、実践的なカリキュラムが特徴です。
【 カリキュラムの流れ 】
・神道や喫茶文化、伝統芸能など様々な伝統文化の知識と理解を深め、文化の背景にある思考や歴史の本質に迫る。
・本格的な実習・演習体験を通して伝統文化への造詣を深め、研究したいテーマやアプローチ方法を模索する。
・ゼミでの発表などを通してテーマを練り上げ、一人の学生に対し二人の教員による指導のもとで必要な事柄を身につける。
・各自が設定した研究テーマを文章に表現して発表するとともに、研究成果を卒業研究としてまとめあげる。
科目の例
【 伝統文化入門・研修・基礎講義 】
伝統文化の学び方・伝統文化研修・伝統文化の考え方
【 伝統文化論 】
和歌連歌 / 中世芸能 / 近世芸能 / 茶道 / 煎茶道 / 花道
【 伝統文化実践 】
鑑賞と批評 / 室礼と道具 / 伝統邦楽 / 伝統芸能 / 茶の文化
【 伝統文化 】
日本の芸能 / ことばと文化 / 煎茶の世界 / 伝統文化の諸問題
芸術学部 美術科
学生データ
2026年度 1年次入学者数:188 名
2026年度 3年次編入学者数:291 名
2026年度 在学者数:2,261 名
2025年度 卒業者数:370 名
美術科 概要
美術科には「日本画コース」「洋画コース」「陶芸コース」「染織コース」「写真コース」の5コースが開設されています。
美術や工芸の理論・歴史の理解を踏まえ、作品づくりから展示発表まで手法を学びます。美術に関する専門的職業に携わるだけでなく、それぞれの芸術的才能を活かして地域や企業で活躍できる能力を身につけます。
日本画コース
日本画コースでは、基礎からの学習を通して自分自身の個性や感性と向き合い、育てていきながら、独自の日本画を模索します。
日本画の伝統が色濃く息づく京都で、精力的に活動する個性豊かな作家から直接指導が受けられるのも特徴です。
【 カリキュラムの流れ 】
・対象の本質を掴んで細密な描写を行い、日本画独特の画材での本画制作や古画の模写から技法等を学ぶ。
・植物写生からイメージをふくらませて箔を用いて表現し、剥製制作での観察と描写を通して岩絵具の表現方法を学ぶ。
・人物画や風景画の大画面制作を通して、写生から本紙制作に至る日本画独特のプロセスとスキルを身につける。
・各自が設定したテーマに基づき集大成となる作品を制作し、思いが伝わる作品を完成させることをめざす。
科目の例
【 日本画演習 】
鉛筆による細密描写 / 色鉛筆による細密描写 / 色鉛筆と水干・岩絵具による制作 / 静物制作のための写生 / 水干・岩絵具による静物制作 / 樹木の写生 / 花か実のある植物写生 / 自画像素描および写生 / 上半身自画像制作 / 風景制作のための写生 / 風景制作 / 40号自由制作とレポート
【 日本画 】
鉛筆写生 / 色鉛筆写生 / 制作の基本 / 水干・岩絵具併用による制作 / 模写制作 / 植物写生 / 植物制作 / 剥製写生 / 剥製制作 / 人物写生 / 人物制作 / 風景写生 / 風景制作
洋画コース
洋画コースでは、基礎の上に多様な表現を学び、自身の造形スタイルの追求と芸術性豊かな作品制作を通して、卒業後も描き続ける力を身につけます。
卒業制作年次には一年間にトータルで200号以上を制作し、その実践経験が、卒業後における制作の糧になります。
【 カリキュラムの流れ 】
・鉛筆や木炭デッサン、油彩に取り組み、対象を観察してとらえる方法や、油絵具の色、混色などについて学ぶ。
・デッサンや油彩、アクリル等の素材による制作や立体制作等に挑戦し、色彩や形態の構成や絵画造形への理解を深める。
・再現にとどまらない各自の表現を展開させ、抽象絵画の誕生から現在までの流れを学び表現の領域を拡大する。
・担当教員の指導のもと、自己の感性や思いと社会との接点を意識し、集大成としての卒業制作に取り組む。
科目の例
【 洋画演習 】
鉛筆デッサン(「塊を描く」・「私の靴」・「囲まれた空間を描く」) / 人物油彩(「自画像」・「鏡面に映る自画像と室内風景」) / 静物油彩「野菜・果物」 / ドローイング「手」 / 風景油彩「建物のある風景」 / 自由制作(「発想」・「表現」) / テーマ研究「50号自由制作」
【 洋画 】
鉛筆デッサン / 木炭デッサン / 静物油彩 / 人体油彩 / 風景を描く / コンポジション / 花 / 人 / 抽象
陶芸コース
陶芸コースでは、陶芸の地・京都で様々な技法を総合的かつ専門的に修得し、器からインテリア、オブジェまで、日常の生活に潤いを与える陶芸作品の創造をめざします。
技術を修得するだけでなく、土をこね、窯へ入れ、焼きあがりを見ることで、土や火の発する「声」を体感することができます。現在唯一のスクーリング必須コースとなっています。
【 カリキュラムの流れ 】
・ろくろや型の基礎技法を身につけ、土や火の特性を学びながら、技法や素材の発する表現性を五感で体感する。
・ろくろや型に加え、ひねりやタタラといった成形技法を学び、それぞれの技法や素材をもつ表現の可能性を見い出す。
・器や土による造形表現について学習し、担当教員の指導を受けながら自由な発想で制作することで自分だけの表現を発見していく。
・担当教員と密接にコミュニケーションをとり、課題とスクーリングを連動させて卒業制作をすすめる。
科目の例
【 陶芸演習 】
土による立体デッサン / 五客揃の碗 / 花の器 / ハレの日の器 / 空間を造形する / 不均衡の中のバランス / 自己表現の確立
【 陶芸 】
ロクロ(日常の器・白い器・技法研究) / 石膏型(押し型成形・鋳込み成形) / 手びねり(紐づくりによる造形・形と変形) / タタラ(面からの造形・機能と形) / 土と表現 / 絵付けによる表現 / 釉薬研究
染織コース
染織コースでは、伝統の地・京都で染と織の両方から多彩な染織技法を修得し、布と自身を生かす力を身につけます。
「染」と「織」両方の基礎を学んだのちに、自分の深めたい技法を選択し、制作していきます。
【 カリキュラムの流れ 】
・身近な染料から人と染織の関わりを考え、染と織の基本的技法や「物を見て描く方法」を修得し、手を通して染織表現の可能性を発見する。
・染技法や織技法が発展してきた歴史を知り、色彩や構成を理論的に学びながら作品制作の基礎としていく。
・蠟染や友禅、綴織などの科目から選択して理解を深め、自分と染織との関わりを考えながら表現の幅を広げる。
・1年をかけて計画的に卒業制作に取り組み、自分にとっての染や織をかたちにしながら美しい仕上げ方や効果的な展示方法まで学ぶ。
科目の例
【 染織演習 】
植物染料の色を知る(テキスタイルリサーチ) / 描写─植物・体の一部を描く(絞り染小作品) / 幾何形態のステンシル(連続するプリント図案) / 花からの色彩構成(緯絣) / 下図を描く(自由作品) / 立体小作品(染織産地研究)
【 染織 】
描写の基礎 / 藍色絞りの浴衣(デザインする・染める) / 染色実験 / 織物の基本を知る / 織物の表現を知る / 色彩を知る / 型染のハンカチと誕生月のカレンダー(デザインする・染める) / 絣(基本を知る・工程を知る・布を織る) / 蠟染 / 友禅のふくさを染める / 綴織の壁掛を織る / 絹を知る / フェルトメイキング / スクリーンプリントの手ぬぐいを染める / 絹を織る
写真コース
写真コースでは、カメラ技術と考え方を一から修得し、「写真とは何か?」を思考・直感しながら作品を通じて応えていきます。
写真の原理やデジタルカメラの扱い方などの基礎的な部分から一つ一つ体験し、学んでいくことができます。
【 カリキュラムの流れ 】
・写真の意味を考えつつ、デジタルカメラの扱い方や写真の原理、カメラ、レンズなどの基礎知識を学習する。
・写真の名作や写真家の足跡を通じて知識や感性を養い、コラージュなどの表現手法についても修得していく。
・これまでの知識や技術をもとに表現の手段や視野を拡げ、制作の領域そのものを拡げて自分だけの作品づくりをめざす。
・これまで学んできた成果と自分の制作・研究を集約し、卒業制作を完成させる。
科目の例
【 写真演習 】
写真日記(セルフポートレイト) / 絞りとシャッター(露出補正) / フォト・コラージュ / アザーズポートレイト / スティル・ライフ(コンストラクティッドフォト)
【 写真 】
クリエイティブ / デジタル基礎 / 写真原理(ピンホール) / 撮影基礎 / ライティング基礎 / 写真知見 / スナップ / フォト・コラージュ / デジタルフォト / 視る / ポートフォリオ / プレゼンテーション / ワークショップ・ゼミナール / ライティング・アドバンス / 作品批評 / デジタル・プレゼンテーション
芸術学部 環境デザイン学科
学生データ
2026年度 1年次入学者数:164 名
2026年度 3年次編入学者数:283 名
2026年度 在学者数:892 名
環境デザイン学科 概要
環境デザイン学科には「建築デザインコース」「ランドスケープデザインコース」「空間演出デザインコース」の3コースが開設されています。環境デザインについて幅広く学び、豊かな環境を作り出せるデザイナーとしての能力を身につけます。文化コンテンツ創造学科とともに2025年4月より開始した新しい学科です。
実践的なカリキュラムであり、学習内容に直結した就職や起業を目指せる他、それぞれのコースで資格取得をサポートしている点も特徴と言えます。
建築デザインコース
建築デザインコースでは、手描きスケッチからプレゼンテーションまでの基礎的なスキルも学びながら、生活空間から公共空間まで建築を構想・デザインする力を実践的に修得し、建築を通して未来の環境をつくる力を身につけます。
身近な生活空間から社会的な影響が大きい公共建築まで、数多くの実践的な設計に取り組むカリキュラムとなっています。また、大学通信教育で初めて一級建築士の受験資格を取得可能にし、数多くの建築士を輩出しています。
【 カリキュラムの流れ 】
・ドローイングやトレースを通して描写力や観察力を養い、模型や図面などの基礎技術を修得して名建築の魅力を知る。
・仕事場や集合住宅の設計に取り組み、空間の構成手法を学びながら建築構法やしくみの基本知識を身につける。
・公共的な施設や場所のリサーチを通して環境の読み方を学び、都市状況・自然・人などの社会と建築のつながりを考える。
・各自のテーマで成果を作品として完成させ、ディスカッションを経てプレゼンテーションをパネルとweb形式で表現する。
科目の例
【 デザイン基礎・環境デザイン基礎(建築) 】
作図基礎 / 立体構成と模型 / 住宅設計 / 一般構造
【 環境デザイン演習(建築) 】
空間特性と表現 / トレース / 住宅設計 / フィールドスタディ / 複合施設
【 環境デザイン(建築) 】
フィールドワーク / ドローイング / 立体表現 / 空間表現 / 平面表現 / 寸法 / 環境 / 集住 / 住宅架構 / 建築総合概論 / 建築設計意匠論 / 風景 / 公共空間の特性 / 風景と構成 / 架構
ランドスケープデザインコース
ランドスケープデザインコースでは、各分野のスペシャリストを講師に、最先端のデザイン思想・手法から伝統的な造園技術まで自然との関わりを実践的に学びます。
京都の庭園文化から日本独自の庭園思想や芸術性を実習によって習得することができます。卒業生はランドスケープアーキテクト・庭園職人・デザイナーなどの就職や起業を実現し、活躍しています。
【 カリキュラムの流れ 】
・名勝庭園での実習や、スケッチ・製図・模型製作などを通して、自然やデザインの基本的理論とランドスケープデザインの楽しさに触れる。
・植物の生態や機能を学び、景観の調査・分析、エコロジーなどの知識を深めながら、公共空間などの設計スキルを磨く。
・総合的・多角的な視点から、構想・計画・設計・管理へと続くデザインのプロセスを学び、実社会に直結した提案力を身につける。
・修得した知識と技術をもとにテーマと敷地を選び、各自の分析と感性から社会・地域の問題解決にデザインでアプローチする。
科目の例
【 デザイン基礎・環境デザイン基礎(ランドスケープデザイン) 】
設計製図基礎 / 植物ファイル制作 / 日本庭園と意匠 / 大地の創出
【 環境デザイン演習(ランドスケープデザイン) 】
ランドスケープデザインファイル / ランドスケープデザイン表現基礎 / 住宅庭園設計 / 街区公園リサーチ / 都市のランドスケープデザイン / 都市・地方の再生提案
【 環境デザイン(ランドスケープデザイン) 】
ランドスケープデザイン総説 / 設計(製図基礎・ガーデンデザイン基礎・すまいと庭のデザイン・町並み景観とポケットパーク・都市広場・都市公園) / ランドスケープデザインへの視点 / 日本庭園(管理から日本庭園を学ぶ・作庭から日本庭園を学ぶ・日本庭園からランドスケープデザインを学ぶ) / 模型基礎 / プレゼンテーション基礎 / 美しい大地の創出 / 都市と地方を結ぶ風景デザイン / 総合的造景 / プレゼンテーション発展
空間演出デザインコース
空間演出デザインコースでは、インテリアから生活雑貨まで未来のライフスタイルを形づくるデザイン・プロデュース力を実践的に修得し、さまざまな領域で自らの提案を社会に発信できる力を身につけます。
二級建築士や商業施設士、インテリアプランナーなどの空間設計に関わる資格取得もバックアップし、卒業後はインテリア系、企画・プロデュース系、制作系など多方面で活躍できます。
【 カリキュラムの流れ 】
・生活空間をデザインするための基礎を多角的に学習し、製図法や模型制作、デジタル表現、造形表現の基礎を修得する。
・一歩進めた空間デザインの基礎を修得し、空間や演出の知識を深め、おもてなしのこころとは何かを追求する。
・インテリアから生活雑貨のデザインまで複数の科目から選択し専門性を高めるとともに、領域横断的な柔軟性を獲得する。
・学びの集大成として思考力や表現力を駆使して卒業制作に取り組み、社会に向けて「新しい価値」を発信する。
科目の例
【 デザイン基礎(空間演出デザイン)・ 空間演出デザイン基礎 】
二次元ドリル / 空間ファイル / 空間ドリル / ローカルデザイン
【 空間演出デザイン演習 】
三次元ドリル / デザインファイル / すまいのリノベーション / 小さなショップ / 五感の空間デザイン / おもてなしのデザイン
【 空間演出デザイン 】
デザインリテラシー / ドラフティング / モデル・メイキング / デジタル表現基礎 / 造形表現基礎 / CAD表現基礎2D / 空間構想(エスキス・デザインプロセス・実空間の想像と創造) / メディア表現と空間演出 / 素材表現とデザイン / CAD表現基礎3D / すまいの空間構想 / ショップデザイン / ライティングデザイン / エキシビジョンデザイン / デザインマネジメント / 空間体験のデザイン / 伝統とプロダクトデザイン / コンテンポラリー・ジュエリー / コンパクトデザイン / あかりのデザイン