「サイバー大学の卒業率が75%ってどこの情報なの?嘘?」
「実際に卒業率を計算したらどうなる?」
ソフトバンクグループが設立し、テクノロジーとビジネスを学べる通信制大学である「サイバー大学」。
今回はこのサイバー大学の「卒業率75%」という噂の調査と、実質的な卒業率の算出・検証を行っていきます。
通信制大学は学習の自己管理や課題の量などの面で卒業が難しいとされる中、サイバー大の本当の卒業率は果たしてどのくらいなのか。大学選びの参考にしてみてください。
「卒業率75%」って何の情報?デマ?
ネットでサイバー大について調べると「公式データで卒業率75%」「卒業率:75.9%」といった情報がたくさん出てきます。
通学課程と違い、学習の自己管理が必要・課題の量も多い通信制大学で、もし「入学した人の4人に3人がストレートで卒業できる」としたら、それはかなりの高水準です。しかし、現在公式サイトのどこを見てもこれらの情報は書かれていません。
ネット上で伝言ゲームのように広まり続けている「75%」という数字は、一体どこから始まったのでしょうか?
正体は過去のPR広告。ただし前提条件あり
サイバー大学の過去のPR広告を調べると、以下のような記載のものがありました。
過去のサイバー大学PR再現
サイバー大学 77.5%
※在学3年間で修業年限以内の卒業見込みに
達した学生の累計卒業率(2016年9月時点)
サイバー大学 79.7%
※在学3年間で修業年限以内の卒業見込みに
達した学生の累計卒業率(2017年3月時点)
また、ある大手情報サイトに2026年7月現在次の記述があります。
大手情報サイトの表記
このサイバー大学も、卒業率75.9%(2020年3月時点)と、通信制大学全体の実績と比較して非常に高い水準となっています。
これらの情報から、「75%」という数字は2020年頃にサイバー大学が打ち出していたPRが始まりと言えそうです。
そしてこの数字には「在学3年間で修業年限以内の卒業見込みに達した学生の累計卒業率」という細かい前提条件も付けられています。
この数字を、様々なサイトが前提条件を伏せたまま使用し続けていることによって、現在も「卒業率75%」だけが広まり続けているようです。
「在学3年間で~累計卒業率」ってどういう意味?
実際にサイバー大学のPRで用いられていた「在学3年間で修業年限以内の卒業見込みに達した学生の累計卒業率」という言葉の意味を考えていきましょう。
【 在学3年間で 】
→「 入学してから3年が経った時点で 」
【 修業年限以内の卒業見込みに達した学生の 】
→「 4年生になった時に、ストレートで卒業できそうな学生の 」
【 累計卒業率 】
→「 何年かけてでも、とにかく最終的に卒業した人の割合 」
これらをつなげて「在学3年間で~」の部分を分かりやすい表現にすると、次のようになります。
4年生になった時点でストレート卒業できそうな優秀な学生を集めて、その後何年かけてでも最終的に卒業できた人の割合
つまり「入学した人全体の最終卒業率」ではなく「もともとストレート卒業できそうな人の最終卒業率」を表した特殊な数字ということです。そう考えると「75%」は驚くほど高い数字ではありません。
結論:前提条件なしの「卒業率75%」表記 = ほぼ「嘘」
このように、サイバー大学が公表していた「75%」という数字は、私たちが一般的にイメージする「入学者全体を対象にした卒業率」と根本的に異なります。「入学した人の4人に3人が卒業できる」という意味ではありません。
また、ほとんどの通信制大学は「入学者全体の最終的な卒業率」を公表しておらず、これはサイバー大学も同じです。では、実際のサイバー大学の卒業率とは、どのくらいなのでしょうか。
サイバー大学の実際の卒業率を算出
「その年に大学を離れた人のうち、卒業した人の割合」は、大学が公表している様々な学生データを集めることで計算することができます。これは「入学者全体を対象にした卒業率」とほとんど同じ意味を持つ数字と言えます。
今回はこの計算方法を使って、公表されている情報をもとにサイバー大学の実際の卒業率を求めていきます。
過去5年間の公式データ推移
サイバー大学:過去5年間の学生データ
| 年度 | 入学者数 | 在籍者数 | 卒業者数 | 退学者数 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年度 | 1,457 | 3,710 | 557 | 394 |
| 2022年度 | 1,445 | 4,343 | 561 | 255 |
| 2023年度 | 1,141 | 4,429 | 708 | 494 |
| 2024年度 | 931 | 4,202 | 776 | 450 |
| 2025年度 | 664 | 3,726 | 855 | 364 |
データ参照元
・サイバー大学ホームページ「学生データ」
・公開資料「収容定員・入学者数」
・公開資料「サイバー大学中期目標に基づく事業計画の進捗状況-点検・評価結果-」
(※上記各資料の過去アーカイブを含む)
サイバー大が公式に開示している5年間の学生データを表にまとめました。退学者数については「入学者数」「在籍者数」「卒業者数」の比較によって算出しています。
通信制大学への入学が増加したコロナ禍の後サイバー大の入学者数は減少傾向にありますが、卒業者数は増加し続け、退学者数に大きな変動はありません。サイバー大の卒業難易度は入学者数や在籍者数には影響されず、一定のレベルを保っていると考えられます。
それでは、このデータを使って実質的な卒業率を算出します。
実際の卒業率は何%?
通信制大学の中で非常に高い
算出方法:[ 卒業者数 ÷ 離籍者数 ]
対象年度:2021年度〜2025年度
[ 卒業者数 ÷ 離籍者数 ]で求めたサイバー大の実質卒業率は63.85%となりました。つまり、直近5年間で大学を離れた人のうち「63.9%は卒業し、36.1%は卒業せず退学した」ということが言えます。
この数字は前出の「75%」には及ばないものの、通信制大学の中で非常に高い水準です。同じ方法で調査すると人気の大学でも3割程度であることが多く、サイバー大が卒業しやすいという特徴自体は本当であることが分かります。
在籍年数はどれくらい?
通信制大学の中で非常に短い
算出方法:[ 在籍者数 ÷ 入学者数 ]
対象年度:2021年度〜2025年度
同じ期間で[ 在籍者数 ÷ 入学者数 ]の計算によって求めた「滞留年数」は3.62年となりました。サイバー大に入学した人は、3.6年程度在籍する事が考えられる、ということが言えます。これもやはり、通信制大学の中で非常に短い期間となっています。
「滞留年数」は入学する人が大体どのくらい大学に在籍することになるかを考える目安となります。入学者数が大きく変動する場合に実際の「在籍年数」と離れる可能性もありますが、今回は5年分の数字を使用しているので、大きくは乖離していないと考えられます。
一般的な大学の在籍年数である4年を下回っているのは、「早い時期に退学する人」「3年次編入などで早めに卒業する人」の影響があります。しかし、先程の実質卒業率の高さとあわせて考えると「短い期間でしっかり卒業する人が多い」という傾向自体は明確にあると言って良いでしょう。
サイバー大は実際に卒業率75%を目指している?
サイバー大学 : 卒業率推移( 2010 – 2025 )
先程は直近5年の実質卒業率を求めましたが、今回はサイバー大学設立以降1年ごとの卒業率をまとめました。こうして見ると、サイバー大学の卒業率は上昇傾向にあることが分かります。
サイバー大が「卒業率75%」などを打ち出していたとされる2016~2020年頃は、入学者全体の実質的な卒業率は3~4割程度でしたが、2025年には70%に達し、本当に75%を達成しそうな勢いです。
実は、この「75%」という数字は、2026年以降サイバー大が実際に目指している、学生の卒業率目標値でもあるのです。
公開資料:サイバー大学中期目標(2026~2030年度)「CU Vision 2030」
Ⅲ. 重要な数値目標
- 初回履修者の単位修得率:全科目 80%以上
- 授業の満足度:4.0以上(5段階評価)
- 2学期目の履修継続率:90%以上
- 学生サポート満足度:85%以上
- 卒業率:75%以上(修業年限以内での履修を行っている学生の卒業率)
- 就職率:90%以上(卒業時 24歳以下)
この中期目標の資料に記されている通り、現在サイバー大はかつてPRで使われた「卒業率75%」を数値目標として掲げており、実際に卒業率も上昇傾向にあるということです。
もちろん二つの「75%」という数字が一致しているのは偶然かもしれませんが、本当の意味で「卒業率75%」を達成するタイミングが近づいていると言えるでしょう。
なぜサイバー大の卒業率は高い?
サイバー大の卒業率がこのように高い理由を、サイバー大の特徴やシステムから考えていきます。
理由1:学習に取り組むハードルが低い
学習が動画視聴メイン
ほとんどの大学は「テキスト独学」「レポート提出・添削」「科目試験」という学習形式がメインであるのに対し、サイバー大の基本学習は「動画視聴」です。
それぞれの動画は15分の章で区切られており、普段YouTubeなどを視聴する感覚に近いことから、机に向かい本を開くよりも学習のハードルが低いと考えられます。
通学不要・テストやレポート提出もオンライン
サイバー大は、スクーリング(面接授業)で修得すべき単位を全て映像授業で修得することができ、「8月のスクーリングに参加しなければならない」「新幹線で東京に行って、ホテルに泊まって・・」などの大きな計画を立てて遠征する必要がなく、普段と同じように単位を習得できます。
また、レポート提出や試験などもすべてオンラインで行われ、「レポートを封筒に入れて郵送」「科目試験のために新幹線に乗って主要都市へ行く」などといった負担もありません。
履修継続率
このような学習に関する面倒事がとことん少ないことで継続しやすい環境であると考えられます。結果的に単位修得率80.3%、2学期目履修継続率90.0%という数字を残しています。
理由2:学習自体が面白い・役立つ
学習プランを選べる
サイバー大では、修得した知識やスキルを保証するマイクロクレデンシャルを導入し、その証明であるオープンバッジを授与しています。
テクノロジー系・ビジネス系のどのバッジを取得するか、どのように進めていくかを自分で決めていくことで、学習のモチベーションを保ちつつ自由で主体的な学習ができます。

授業自体が面白い・就職に役立つ
ソフトバンクグループ設立のサイバー大は就職率が93.3%と非常に高く、アプリ開発・Web開発といった成果物を作る実践的な授業が展開されています。
これらを定員無しで受講することができるため、「授業自体が面白いから」「就職に役立つから」といった学習の動機が強いことが考えられます。
理由3:人的サポート・学習管理システムが充実している
人的サポートの充実
サイバー大は専門資格を持つスタッフの連携によってあらゆる分野のサポートを行っており、様々なサポート満足度評価が高いです。
通信制大学という孤独な学習環境の課題を解決させるためのサポートシステムが、学習継続を支えていると言えます。
満足度
満足度
満足度
学習管理システムの充実
サイバー大は独自システム「Cloud Campus」を開発し、日々の進捗を分かりやすく管理できる環境を構築しました。このプラットフォームは現在240社・160万人以上が利用しています。
このように、人的なサポート体制に加え、システム面でも学習環境を支える工夫に取り組んでおり、通信制大学特有の挫折が起きにくい環境が作られていると言えます。
年収500万円未満は授業料半額

ここまでサイバー大の卒業率検証や考察をしてきました。卒業率の話題から離れると、サイバー大では次のような特徴もあります。
・年収500万未満の学生は授業料が半額に
・編入学の場合でも授業料が半額に
・2026年度は入学金無料
・IT系資格を取ると数万円の奨励金がもらえる
ここから先は、サイバー大のカラフルなパンフレットで情報を確認してみてください。郵送・Web上での閲覧、どちらでも可能です。下の記事に沿ってフォームを入力すれば、わずか1分の作業で完了します。

「別に大学に入るつもりはない」「入力したあとが面倒そう」と思う人でも大丈夫です。資料が届いたら本棚に置いておき、気が向いたら読んだり読まなかったりで良し。勧誘の電話やメールもありません。
ここまで読んで身についた知識を捨てずに、あと1分の作業で「パンフレット」という形にしてしまいましょう。
